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皮が薄くて甘いみかんの品種や名前は?薄皮に栄養はある?|アルギットみかん 山崎農園

1 はじめに

 みなさんはみかんを食べるときにこの薄皮の厚さを気にされますか?

私は生産者ということもあり、収穫・出荷に際し、糖度や酸度と同じくらい薄皮の厚さを気にします。なぜなら、この薄皮ひとつで同じ糖度、同じ酸度でっても薄皮が薄い方が みかんをたべてときの食味(味の感じ方)が全く違ってくるからです。

 そこで今回はみかんの「薄皮(じょうのう)」(以下、薄皮=じょうのうと表記)のヒミツについて少しお話できればと思います。


2.薄皮が薄いみかんが人気の理由

 みかんの中でもじょうのうが薄いみかんは多くの方に好まれる傾向にあると思います。

 じょうのうが薄いみかんが好まれる理由は食べたときの〝食味の良さ″です。

 みかんを頬張った瞬間、口の中に果汁がいっぱいに広がります。じょうのうの薄いみかんは噛むというより、「とろける」といった表現の方がしっくりくるかもしれません。

同じ糖度や酸度でもこの「とろける感」があるかないかでその食味は大きく違ってきます。

これが、「じょうのうが薄いみかん=おいしい」と言われる理由です。


3.薄皮が薄くて甘いみかんの品種や名前は?

 お店などでみかんを選ぶ際にじょうのうが薄くておいしいみかんを選ぶときのポイントなどをご紹介していきます。

皮が薄く、甘くておいしいみかん

(1)じょうのうが薄いみかんの品種は?

 じょうのうが薄いみかんの条件のまず一つ目はみかんの収穫・出荷時期別の品種です。

 みかんも他の作物と同じように収穫・出荷時期によって出回る品種が違ってきます

 みかんは出荷時によって、

  9~10月:極早生(ごくわせ)

 11~12月:早生(わせ)

 12~1月:中生(なかて)

  1~2月:晩生(おくて)

という風に収穫・出荷時期によって品種リレーをしていきます。

 一概には言えませんが、収穫・出荷時期が遅い品種ほどじょうのうが厚くなるというイメージです。

 みかんが収穫されるのは寒い時期です。出荷時期が遅い品種ほどそれだけ長期間寒さに耐えうるものでなければならないため、どうしても果皮やじょうのうが厚くなってしまう品種特性といったところです。

 ですが、中生や晩生などの品種は寒さに耐える時期が長くなる分、寒さを耐えしのぐための糖分を蓄えようとするため、糖度の高い濃いみかんになるという側面もあります。こうした出回り時期によってみかんの食味も違ってきますので、その味の違いを楽しんでみるのもいいのではないでしょうか。

 

(2)じょうのうが薄いみかんの名前は?

 じょうのうが薄いみかんの条件の二つ目は“みかんそのものの品種”です。

 おなじ早生品種でもじょうのうの薄さにはやや違いが出てきます。

 現在、和歌山県では、「ゆら早生(極早生種)」や「田口早生(早生種)」が新規作付けの推奨品種となっています。

 この2品種はどちらも和歌山県が発祥の品種であり、その食味の良さから近年人気が高まっている品種です。当園が栽培するみかんも大半がこの2品種です。

 他にもじょうのうが薄くおいしいみかんの品種はあると思いますので、おすすめの品種などがある方はぜひ教えてくださいね。

 お店などでみかんを購入される際は、箱や袋、POPなどにこうした品種が記載されている場合もあると思いますので、参考にされてみるといいかもしれません。



(3)じょうのうが薄いみかんを作るには?

 じょうのうが薄いみかんの条件の3つ目は“栽培・収穫方法”にあります。

 栽培面でじょうのうの薄さが決まる要素としては大きく分けて2つあると思っています。

 

 ①表年のみかんが甘くて皮が薄い?

 じょうのうの薄いみかんを作る栽培面での条件の一つ目は、樹への実の付き方(付け方)にあります。みかんの樹には、実が多くなる年と少なく成る年があります。沢山の実をつけた次の年は、樹のエネルギーを蓄えるために翌年は実の付きが少なくなるという現象です。

 一般的には、実が多くなる年を表年(おもてどし)、少なくい年を裏年(うらどし)と言ったりします。ぎっちりと実をならせた表年の樹は、みかんの実の成長のためにエネルギーを使うので、薄皮も薄く、味も甘いみかんができる傾向です。

 逆に裏年の樹は、樹の成長のためにエネルギーを使います。そのため、裏年の樹からとれるみかんは外の果皮も固く、中のじょうのうも厚いみかんができてしまうという傾向にあります。なので、農家さんはできるだけ表年と裏年の格差を少なく抑え、毎年安定した品質のみかんを収穫できるように摘果作業などに取り組みます。

 

 ②甘くて皮の薄いみかんは完熟しているかどうか

 じょうのうの薄いみかんを作る栽培面での条件の2つ目は、収穫時の完熟度合いです。

 同じ品種であっても、完熟度合いが違うとその食味は大きく違ってきます。

 収穫時期が早いとその分、中身の仕上がりもやや未熟で、じょうのうも厚い状態で収穫してしまうことになります。

 樹上で完熟させればさせるほど濃厚な味に仕上がり、じょうのうも薄くなり、食味の優れたみかんになるのです。

 ですが、樹の上で完熟させるには、鳥獣害や果皮障害・風擦れ等による腐敗ロス、翌年の樹の生育への負担などのリスクも同時に負うことにもなってしまいます。

 正直これは農家としては厳しい選択にはなりますが、当園においては食味重視の樹上完熟したみかんを収穫・出荷することに努めています。


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4.薄皮は食べるとどうなる?栄養や効能は?

 みかんのじょうのうにはとっても栄養があるって知ってましたか?

 皮を剥いたときについついとってしまいがちな、あの白いスジにも美容や健康に良いとされる要素が含まれています。

 じょうのうや白いスジに“ヘスペリジン”という成分が含まれています。

 このヘスペリジンは健康面では血流を改善したり、血圧やコレステロール値を低下させる効果が期待されているといわれています。また、血流が改善されることで老廃物の排出が促されるため、同時に美容面での効果も期待されるといわれています。

 じょうのうが薄いみかんであれば、こうした栄養素も余すことなく摂ることができますので、おいしさと機能性の一石二鳥です。



5 おわりに

 皮が薄くて甘いみかんの品種や名前は?薄皮に栄養はある?というタイトルで、じょうのうの薄いみかんの品種や名前、特徴、再栽培面での要素などをご紹介させていただきました。みなさんのお好みのみかんを探す際の参考にしていただければ幸いです。



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