What’s that ?
美味しさのヒミツ!
アルギットって何?
アルギットは、ノルウェー原産の海藻です。
ノルウェーの海岸と言えば氷河によって侵食されたフィヨルドという地形を思い浮かべる方も多いと思います。アルギットはフィヨルドによって形成された水深1〜2m付近の岩礁に繁茂しています。
ノルウェーは北極圏をまたぐ国であり、夏は一日中太陽が沈まない“白夜”の時期と、逆に冬場は一日中太陽が登らない“極夜”の時期があります。
そんな環境のもと、アルギットは大地から流れ込む豊富な栄養と陽の光を浴びてエネルギーを蓄え、凍てつく寒さの中でもしっかりと耐え凌ぎながら成長していきます。アルギットは強い生命力を持った海藻です。
アルギットにはミネラル、ビタミンなど“60種類以上”の成分が含まれていると言われており、ノルウェーでは古くから肥料や飼料として利用されています。
アルギットを使うとどうなるの?
当園ではこのアルギットを肥料の中心として使用することで、化学肥料に頼らない安心・安全なみかんづくりに取り組んでいます。
アルギットの最大の特徴は、ミネラル分を豊富に含んでいるという点です。
ミネラルは植物の成長にとって欠かすことができない栄養素ですが、じつは植物は自分自身でミネラルを生成することができません。また、山や畑は大昔に海底だった部分が隆起して形成されたものなので、土壌に含まれるミネラルの量には限りがあります。そのため、化学肥料に頼った栽培方法を続けると、土壌も樹もミネラル欠乏を起こしてしまいます。ミネラルが欠乏した土壌からはミネラルが欠乏した作物しかできないということになってしまいます。
これは人間も同じで、体の中でミネラルが生成されることはないので、食べ物を通じてしか摂取することができません。現代人のミネラル不足の原因は農産物がミネラル不足になっていることが原因とも言われています。
アルギットパワー!
アルギットにはミネラルだけでなく、多糖類やビタミン、アミノ酸類も含まれているため、土壌中の微生物が活性化することで、肥沃な土壌作りに繋がります。
また、健康な土で育った植物は、耐病性や耐虫性もアップさせることができます。
加えてアルギットには、アルギン酸という成分が豊富に含まれており、この成分は保水性に非常に優れているので、アルギット農業は環境にもとっても優しい農業ということができます。
だから、うまい!
アルギットが土や木に良い影響を与えることで、みかんや不知火(デコポン)の食味にも良い影響を与えてくれます。
健康的な環境で生育した木からは、ただ甘いだけではなく、深みやコクのある味の果実が実ります。この“コク”や“深み”は言葉ではなかなか表現できない味ですが、見た目は同じでもコクのあるものとないものでは全く違う味に感じてしまいます。
アルギットにはビタミンやミネラルなど約60種類以上の成分が含まれているということはすでにお話しましたが、こうした成分は土から根へ、根から木へ、木から果実へと渡っていきます。
果実に含まれるこれらの成分はごくわずかであるため、人間の舌や脳では明確な味として識別することができません。
しかし、こうした識別することができない“表現しきれない深み”こそが、コクの正体なんです。
これって、料理の隠し味と同じで、味が濃いだけでは何か物足りないという感覚に似ているかもしれません。日本人は“ダシ”文化であるため、味覚がとっても敏感で繊細なので、こうしたコクや深みをうま味として感じとることができるんです。
ただ甘いだけでなくコクと深みのある味こそが当園の自慢であり、アルギット栽培にこだわり続ける理由です。
アルギット農業で繋ぐ未来!
食べてもらった人が笑顔で、「甘い!」、「うまい!」と言って頂けることが私たちの一つ目のゴールです。
もう一つの目指したいゴールは、「いい農業、良い産地を後世にまでずっと残す!」ということです。
いい土を作り、いい作物を育てるということはもちろんですが、と同時に、いい農業、良い産地を後世にまでずっと残していきたいのです。
アルギット農業を通して、10年後も50年後も、そして100年後も山崎農園のみかんを食べて笑顔でうまいと言ってもらえるような未来を繋いでいきたいと思っています。